羊肉に興味を持った人がまず疑問に思うのが、「マトンとラムの違いは何か?」という点です。
どちらも同じ羊肉ですが、年齢・味・栄養・値段・調理法など、実は様々な違いがあります。
この記事では、ラム・マトン・さらにはホゲットまで、それぞれの特徴を網羅的に解説。
ジンギスカンやカレーなど調理法ごとのおすすめも紹介し、選び方の参考になる情報を提供します。
この記事を読むと以下のことがわかります:
- ラムとマトンの見分け方(年齢・歯の違い)
- 味わい・におい・栄養の違い
- ラムとマトンの価格差とホゲットの存在
- それぞれに合った料理・調理法
マトンとラムの違いとは?
ラムとマトンの年齢と歯の違い
ラムとマトンは「羊の年齢」によって区別されます。さらに、「永久門歯(前歯)」の有無も分類の基準になります。
- ラム:生後12ヶ月未満、永久門歯なし
- マトン:生後24ヶ月以上、永久門歯2本以上
- ホゲット:ラムとマトンの中間。生後12〜24ヶ月未満、永久門歯1〜2本
このように、歯の本数で分類されるのが一般的で、世界各国で定義にやや違いがあるものの、基本的には年齢と永久歯で見分けられます。
ラムとマトンの味とにおいの違い
- ラム:柔らかく、クセのない淡泊な味。ピンクがかった色味で、食べやすいのが特徴です。
- マトン:赤みが濃く、引き締まった肉質。旨味やコクが強い一方、独特の「羊臭さ」があることも。
羊肉特有のにおいは「フィトール」という成分が脂肪に蓄積されることによって生じます。月齢が若いラムはこの蓄積が少なく、マトンは多いため、マトン特有の香りが生まれます。
においの強さは以下の通りです:
- ラム:におい弱め(初心者向き)
- マトン:におい強め(通好み)
- ホゲット:においは中間的
ラムとマトンの栄養素の違い
羊肉には、脂肪燃焼を促す「L-カルニチン」や「鉄分」が豊富に含まれています。
栄養素 | ラム(100gあたり) | マトン(100gあたり) |
---|---|---|
L-カルニチン | 約80mg | 約200mg |
鉄分 | 高い | 非常に高い |
特にL-カルニチンは、脂肪燃焼を助け、疲労回復にも効果があるとされ、ダイエット中の人やスポーツをする人にもおすすめです。
ラム・マトン・ジンギスカンの関係とは?
ラムとマトンとジンギスカンの違いは何ですか
「ジンギスカン」は羊肉料理の代表格ですが、その材料として使われる肉の種類が違います。
- ラムのジンギスカン:生肉を焼いてからタレにつける「生ジンギスカン」スタイルが主流。クセがなく食べやすい。
- マトンのジンギスカン:タレに漬け込んだ「味付ジンギスカン」が多く、強い風味が特徴。
味の違いが楽しめるため、好みに合わせて選ぶことが大切です。
マトン ジンギスカン レシピのポイント
マトンの風味を生かすには、スパイスやフルーツベースのタレで味をなじませるのがおすすめです。
りんご、にんにく、しょうがなどを使った特製ダレに一晩漬けておくと、臭みがやわらぎ食べやすくなります。
ホットプレートや専用鍋で、もやしや玉ねぎなどと一緒に焼いて楽しみましょう。
ラムとマトンの価格・価値の違い

ラムとマトン どっち が 高い?
一般的には、ラムの方が高価とされることが多いです。理由は以下の通りです。
- 生産量が少なく希少性が高い
- 肉質が柔らかく初心者にも好まれる
- においが少なく調理が簡単
一方、マトンは安価で手に入ることが多く、味わいを楽しみたい人に人気です。
マトン ラム 値段の傾向
日本国内での相場としては、
- ラム:100gあたり 350〜600円
- マトン:100gあたり 250〜400円
スーパーや通販、部位によっても価格差がありますが、全体的にラムの方が高値で取引されています。
その他の気になる違い
マトン 何語?
「マトン(Mutton)」は英語で、大人の羊肉を意味します。
- 英語:Mutton(マトン)
- 子羊肉:Lamb(ラム)
- ヤギ肉:Goat meat または Chevon(シェヴォン)
ヤギ肉 ラム肉 違い
ヤギ肉とラム肉はしばしば混同されがちですが、まったく別の動物の肉です。
種類 | 動物 | 味わい | におい |
---|---|---|---|
ラム肉 | 羊 | 淡泊でクセが少ない | やや香りあり |
ヤギ肉 | ヤギ | 独特な風味 | 強めの獣臭あり |
ヤギ肉はマトンよりも強いクセを持つため、香辛料や煮込み料理に向いています。
ラムとマトンのおすすめ調理法
- ラムの調理法
- ジンギスカン(生)
- ローストラム
- ステーキ、ラムチョップ
- 塩コショウ、ハーブ焼き
- マトンの調理法
- 味付ジンギスカン
- マトンカレー
- トマト煮込み
- オイスターソース炒め
いずれも野菜やスパイスとの相性が良く、クセを抑えたい場合は生姜やニンニク、ヨーグルトを活用するのがポイントです。
まとめ:マトンとラムの違いは?
- ラムは生後12ヶ月未満、マトンは24ヶ月以上
- ラムは柔らかく、マトンは引き締まった肉質
- においが少ないのはラム、多いのはマトン
- L-カルニチンはマトンの方が多い
- ジンギスカンはラムが生、マトンは味付けが主流
- ラムは値段が高め、マトンは比較的安価
- ヤギ肉とは別の肉であり、さらにクセが強い
- 「マトン」は英語で大人の羊肉を意味する
- ホゲットはラムとマトンの中間の年齢
- ラムはあっさり味、マトンは濃厚でコクあり
- ラムは初心者向け、マトンは通好み
- スパイスやタレでにおいは軽減できる
- ラムはステーキや塩焼きにも向いている
- マトンはカレーや炒め物で風味を活かす
- 羊肉は鉄分・カルニチンが豊富で栄養価が高い
それぞれの特性を理解して、料理に合った羊肉を選んでみてくださいね!
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